レアだからじゃなく本当に価値のあるものに出会えたから感激したのです。

10月末にECオンリーのフィービー・ファイロの新ブランド " フィービー・ファイロ " がついに発売開始となったのですが 日本への発送はないそうですね 今のところ。

ヨーロッパとアメリカ限定…

 

我が国に住む かつてのセリーヌ女子 たちはさぞ残念なことでしょう。

海外の友人宅を送り先にするという手もあるのでしょうが 実物を見ずにネットで買うってリスキーですよね。

価格も価格だし。

本当に自分にピッタリの服を手に入れ長く愛用するには やはり手で触れたその生地の感触や着た際のフィット感はとっても重要。

それができなくても せめて実物を見ての素材感は把握したい って個人的には思いますが フィービーがセリーヌ去って以降 優雅さを欠いたトゥーマッチな騒々しいだけのファッションの台頭に暗澹たる日々を送った人からしたら イチかバチかのクリック もあるかもしれませんね。

 

そして 日本では手に入らない という現実も時に人の欲に火をつけるものです。

レアだからとかという理由が自分の動機には滅多にならないハバネロですらそういうことがあるのですから。

 

ロマネ・コンティにラ・ターシュ モンラッシェといった綺羅星の如き特級畑以外にもいくつかの1級畑をヴォーヌ・ロマネ村に合計0.6ヘクタール所有するドメーヌ・ドゥ・ラ・ロマネ・コンティ。

その偉大さに数えきれないほどの感嘆のため息を漏らしたハバネロとしては畏れ多くてアルファベットの頭文字三つに略すのが正直ためらわれる D.R.C.。

ただ 長いんで止むを得ず敬意を持ちながら略します。

 

醸造・瓶詰し蔵の訪問客にテイスティングさせる特級バタール・モンラッシェと違い ヴォーヌ・ロマネ村の1級畑のワインは醸造こそ自らするものも瓶詰めされることはなく 樽ごと非公開の相手に売り払われる運命。

1999年ヴィンテージからヴォーヌ・ロマネ1級 キュヴェ・デュヴォー=ブロシェをリリースするようになったとはいえ 使われているのはラ・ターシュを初めとする特級畑の樹齢の若い樹の格下げした葡萄。

特級畑由来の葡萄しか瓶詰めもリリースもしないという孤高の生産者。

 

が そのD.R.C.がフランスのレストランやワインバー限定で2018年ヴィンテージのヴォーヌ・ロマネ1級 レ・プティ・モンをリリースしたとFロリアンから聞いたのが今年の1月。

なるほど。

マルコンソールやゴーディショじゃ所有区画が小さ過ぎるってことなんでしょうね。

 

ただ 本当かな? と思っても当時はなかなかネットで引っ掛かりませんでした。

ましてや日本語の情報は皆無。

 

でも提供しているレストランを発見!

こりゃ真実だ。

しかも日本人で飲んだことある人はほぼいなそう。

というかこの事実は日本では知られていない。

だったらフランス行って絶対に飲みたいと思っていたのがこちら。

本当に素晴らしかった。

気候変動の影響で冷涼感がなくなり思いっきりハイアルコール。

果実味は濃いけど単調で全くワクワクしないワインばかりのこの2018年ヴィンテージでここまで複雑で深遠な世界を表現しているとは さすがD.R.C.です。

 

昨今もてはやされマクリで信じられない程の高額で取引されている生産者のワインとは完全に次元が異なります。

価格をD.R.C.級にする前に爪の垢でも煎じて飲めと言いたい。

 

しかし嫌な時代ですね。

飲食店限定のハズが本物かどうかも分かりませんが 現在海外サイトで法外な価格で販売されています。

割当もらって平気で横流しするようなクソ店じゃなく ちゃんと生産者をリスペクトし大切に扱うニュイ・ブランシュに1本でも分けてもらいたいものです。

La Nuit Blanche

2008年6月 東京・銀座にオープンした小さなワインバーです。 新世代のカリスマ生産者のレアワインから大御所の古酒まで ワインに詳しくない方も マニアックなワイン好きな方も満足いただけるよう 自然派だからとか 自然派じゃないとか そんなことは度外視し 旨いワインかどうか 飲んで幸せになれるかどうかということを大切にしています。 旬の食材を活かしたイタリア料理(アラカル)とともに深夜まで楽しめます。

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