メルロー・ブランという葡萄は本当にあった!
Covid-19 で海外との行き来がほとんどなくなった時期を除いて毎年のようにニュイ・ブランシュに来てくれるボルドーのネゴシアンの社長がいます。
ボルドーのネゴシアンというのは ざっくり言うと ワインを生産するいくつものシャトーからワインを仕入れ それを自らの販売網で売るワイン販売会社といったらいいのかな。
数百くらいのネゴシアンがあるようですが 当然 小さなネゴシアンから大きなネゴシアンまである。
ボルドーへの興味が薄いからか 彼の会社の名前を尋ねたこともないのですが 時折 耳に入る仕事の話しから日本の多くの大手インポーターと取引していることが分かる。
それだけに 数多あるボルドーのネゴシアンの中でも相当に大きく また力のあるところだと推察しています。
ま 彼もニュイ・ブランシュに来て飲むのは一にブルゴーニュ 二にコート・デュ・ローヌなんでビジネス感なく仲良く一緒に飲む間柄。
向こうも ボルドー買ってよ 的なことないですからね。
それもあって会社の名前も聞こうとしないじゃないかと思っています。
先月も来てくれたんですが その時に
トランプのおかげで晩熟品種が熟すようになった
ってなことを言ってんです。
なのでハバネロは
トランプのせいで春の霜害や雹害が増えて生産量が減ったし ブルゴーニュがカリフォルニアみたいになっちゃた
と言ったら
全くそうだよね
と。
で その時に晩熟品種の一例として メルロー・ブランが出たんです。
えっ?? メルロー・ブランなんて品種あったの???
正直 驚きました。
そんな時はワイン用葡萄品種大事典の出番。
が 1.368品種の完全ガイドを謳うワイン界の広辞苑的に分厚いそれをもってしても載っていなかった。
ホントにあるの? メルロー・ブランって。
なんて思っていたんですが本当にあるんですね。
昨日の La Revue du Vin de France のWEB版で気候変動に対応する品種として見直されている的な記事が出てました。
それによれば
1950年代の終わりには2.000ヘクタール植わっていたそうですが今や20ヘクタールに。
ま その頃ってボルドーの栽培面積って11万ヘクタール以上だから当時としても少ないわけですが 今や絶滅危惧状態ですね。
で 記事によれば 赤ワインがほとんどなイメージのボルドーもその頃は4割ちょっとが白ワインだったんですって。
知らなかった。
シャサーニュ・モンラッシェも40年くらい前までは赤の方が多かったわけだし 意外と短い期間で変わったりってのもあるもんですね。
メルロー・ブランは黒葡萄のメルローに酸っぱい品種で有名なフォル・ブランシュの交配種だそうで 熟すのは遅いは 酸味は強過ぎるは アルコール度数は上がらないはで当時としては困った特徴を持っていた。
それが今や時代が求める特徴になるとは。
酸味がなくてハイアルコールというワインにはウンザリ っていうワイン好きが増えてますからね。
実際にメルロー・ブラン100%でワインをこしらえるシャトーも登場したそうですが それこそ トランプのおかげで メルロー・ブランでも放っておいても熟すし酸味やアルコール度数もほどほどになりそうな気はします。
イタリアに比べて葡萄品種の選択と集中が進んじゃったフランスですが ここ20年くらいで古代品種やマイナー品種が見直されている。
その流れがボルドーにも及んでいるんですね。
今夜のおまけ画像
ジェレミー・ブリッカの2023年 I.G.P.イゼール エトゥレール・ドゥ・ラデュイ
エトゥレール・ドゥ・ラデュイという品種は「サヴォワの南に位置するイゼールの葡萄なんですが こちらも1950年代末に405ヘクタールあったとされる栽培面積が20年程前には6ヘクタールに。
ただ その頃からサヴォワでも栽培する人も極僅かに現れた。
とはいえ未だに激レア。
10月に訪問した際に買ってきたものですが 日本のインポーターが決まったと言っていたのでそろそろ日本でもリリースされるのかな?
知ってるクルティエ(生産者とインポーターをマッチングさせる人)だったのでインポーターどこか聞いてみたんだけど返事がなくて…
ジェレミー・ブリッカのことな~にも知らない人がたまたまそのインポーターと取引してて興味あるわけじゃないけど薦められたから買ってみた ってなるのに自分が買えないなんて悔しい。
もう一度連絡して聞いてみるかな。
Fロリアンの会社がどこかは聞かないけど。
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