34歳になりました。
って 俺じゃないです。
シェフです。
今はシェフしかいないけど スタッフの誕生日には必ず生まれ年のワインでお祝いしてきました。
良かったら是非。1杯振舞いますよ~
と告知できないこの時代。
なんとももどかしい。
で 毎年 今年は何を開けようかな~と考えて事前に倉庫からワインを出すんですが 今年はすっかり忘れておりました。
もちろんシェフの誕生日が3月21日ということは覚えていたんですが‥
倉庫に出庫依頼をする際に出庫リストに入れるの忘れていた。
12本単位での出庫なのでヤバイと思ってもすぐには出せない。
あぁー 今年はどーしよう。
と思ったわけです。
ニュイ・ブランシュに在庫していたのは ジャン=フランソワ・コシュ=デュリの1987年 ムルソー=ペリエーール 1級のみ。
元々高価な造り手でしたが今はさらに価格が上がり もはや飲み物の値段じゃなくなってる。
でも世界でも1.2を争う白ワインの生産者。
その超高価格は バブル などではないわけです。
次に手に入れるとしたら中古車を買う感覚。
どーしようかとは一瞬 思いましたが やっちゃいました。
決して 亡きジャニーさんの 『You やっちゃいなよ』 という声が聞こえたわけじゃないですが。
まぁそしたらさすがジャン=フランソワ・コシュ。
ビックリ仰天。
美味しいという次元を完全に通り越したワインでした。
ホント感動・感嘆のため息が止まらなかったし こういうワインを人生であと何度 味わえるのだろう? と思いました。
偉大な造り手に こんな感動的なワインを産み出すテロワールに感謝。
そして地球にも感謝。
若い世代にも 未来の人にもこういう経験をして欲しい。
だから地球環境には気を使います。
自分のできる範囲での話ですが。
たかだか飲み物にこんな値段を払うなんて人によっては理解できないかもしれない。
でもああいう感動や興奮を経験できるなら納得できる。
世の中に溢れる単に高額で人気の高いだけのワインとは全くの別物。
僕は無神論者だけど 神に会ったような そんな感覚になるワインでした。
ムルソー=ペリエール 最後の1本でした。
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