ああいう料理こそ価値がある。

フロントンでの生産者訪問を終えた後は初日の宿泊地 トゥールーズに戻りました。

前回も書きましたがモントーバンに泊まるのもいいなと思ったのですが そのための条件には足りないかなと。

 

こう書くと上から的と思われるかもしれませんが せっかく一晩泊るならやはり充実した晩御飯を求めるというだけです。

もちろん 何を求めるかは人それぞれでしょうが 自分自身はモダンなクリエイティヴ料理は好まないのです。

 

せっかくフランスの地方を訪れているならその土地の伝統や郷土性を感じられる素朴な料理が食べたい。

それが叶わないならせめて魅力的な品揃えのワインバーでもあれば 晩御飯はバーガー屋でもいい。

フランスのチェーンじゃないバーガー屋は美味しいですからね。

って日本でも概ねそうかもしれませんが 奇をてらった行列バーガー屋さんとか全く惹かれない性分で。

ま それはフランスでもイノヴェイティヴ料理を避け地方料理を好むのと同じなんでしょう。

ハイテク料理の店はお任せコースのみで好きなものを選べないし。

 

ワインバーだって決して誰もが知っている有名ワインを山のように用意してる店を良しとしているわけじゃなく 新しい発見ができそうな品揃えの店に行ってみたいということ。

 

それとどうしてもレンタカー移動してるので駐車場付きで 且つ気候変動の影響で10月でもヘタすりゃ日本より暑くなることもある現代フランスだけに エアコン付きのホテルじゃないと無理。

 

旅の後半は買い込んだワインが増えるんで エレベーター付き も条件になりますが まだこの段階では駐車場とエアコンがあればいい。

そこが晩御飯の店まで歩いていける距離にあれば。

そのあたりが宿泊地を選ぶ条件。

 

でも調べまくった限り モントーバンには惹かれる店がなかった。

もちろん しつこい調べ方とはいえ所詮はネット。

実際はまさにハバネロ好みの店もあったのかもしれませんが。

 

トゥールーズにはエマといった店以外にも興味深いところがあったので 翌日の移動を考えると南に戻るのは時間的ロスではあるけど再度 泊まることに。

 

初日のトゥールーズは Jean Jaurès (ジャン・ジョレス) という中心部のホテルだったんですが 行ったことはないけどフランス第4の都市。

中心部だと渋滞が凄いんじゃないかという観点からポン・ヌフを渡った少しだけ離れたところにある駐車場付きホテルにしたんですが まぁそれでも鬼渋滞。

しかも道路工事の影響で車線が狭い。

そこに自転車がガンガン攻めてくるから車で動くのは信号が青になってもなかなか大変。

 

で これまた道路工事の影響で本来 左折できるところが左折できず 一つ先のロン・ポワン(いわゆるラウンドアバウト)でUターンをしなければいけなかったんですが そのロン・ポワンが混み過ぎててカオス。

強引なことをしなけりゃ全く進まない現実に 5本面からゴイゴイの進入&ポジション取りで こっちも行儀よく待ってるだけじゃ進めない。

でもそこに自転車も乱入してくるという修羅場のロン・ポワン。

 

ドメーヌ訪問後のトゥールーズ入り時国が夕刻となったので覚悟はしてましたがなかなかの修行となった時間でした。

結果 この経験が最後のパリでも役に立ったかなと。

 

すぐそこ‥という距離から相当な時間を要しましたが 無事にホテルに着いて荷解きしていつものルーティーン。

ヴォルヴィックと翌朝用のヨーグルトの買い出し兼 近所の軽い散策。

 

ヴォルヴィックとヨーグルトを調達し部屋に置いて晩御飯へ。

メトロもあるけどホテルから真っ直ぐ そのままポン・ヌフを歩いて渡る。

欄干よりは怖いので非常に広い歩道の内側を歩く。

20時過ぎのポン・ヌフからの景色。

モントーバンのポン・ヴィューより橋自体が長いのと かなり登って下る造り。

画像だとそこまで登って下るか? って思うかもしれませんが。

これは実際に渡ってみないと分からないと思います。

結構な傾斜で自転車は登りはしんどいけど後半はバンバン加速して専用レーンを駆け抜けていました。

 

橋を渡ってすぐの路地を入ったところが晩御飯のレストラン。

ここがまぁホント美味しくて たぶん一生忘れられないであろう自慢の具なしスープを味わいました。

まず取り分け用のスープ皿が。

その後 超巨大なバケツ級のポットが登場。

マジで???

面食らうハバネロ夫婦に

 

残していいからね。

 

と 1人で接客する女性店員さん。

 

言われなくてもあの量は残さざるを得ないのですが 正直 持って帰りたかったし 毎朝 飲みたい染みわたる上品で深い味わいのスープでした。

 

店名的にも おばあちゃんが作ってた料理 を出してると思うんですが 郷土料理レストランの中でもあのスープだけは他の店にはない名前もないスープ。

他の料理も実に美味しく またワインもなかなかの品揃えで楽しめました。

 

いつかまたトゥールーズに行く機会があったら絶対にここで食べたい。

 

あつ 画像がなくてすいません…

どうせたいして見返さないんで料理画像は全然 撮ってなくて…

 

とにかくトゥールーズ大満足。

帰りも歩いてホテルまで。

右下に女子宴(たぶん午後からずっと)してる若い子たちが写ってますが 夜のポン・ヌフはまるでハイジュエラーの名作のようでした。


La Nuit Blanche

2008年6月 東京・銀座にオープンした小さなワインバーです。 新世代のカリスマ生産者のレアワインから大御所の古酒まで ワインに詳しくない方も マニアックなワイン好きな方も満足いただけるよう 自然派だからとか 自然派じゃないとか そんなことは度外視し 旨いワインかどうか 飲んで幸せになれるかどうかということを大切にしています。 旬の食材を活かしたイタリア料理(アラカル)とともに深夜まで楽しめます。

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