こんな時だからこそ…
いきなりですが ル・ヴァンドンジュール・マスケの2013年 キャラヴォンです。
覆面収獲人 という名義でリリースするドゥ・ムールが買い葡萄で造ったワイン。
2013年の10月。
羽田を日本時間の22時過ぎに発ちシャルル・ドゥ・ゴール空港に現地時間の早朝4時に到着。
荷物をピックアップしたりするとちょうど空港のレンタカー屋が開く朝6時。
そのままドゥ・ムールの蔵を目指したんですが9時の約束には早く着きすぎちゃったんでオーセールの街で朝ご飯を食べてから蔵に行きました。
雹害で収穫量激減だったこの年のドゥ・ムール。
それ以降も雹だけじゃなく春の遅霜だったりで望むような葡萄を得られない年がほとんどです。
気候変動‥何とかしないと。
環境に配慮した経済活動や生活には経済合理性がないという人がいますが 果たしてそうなのでしょうか?
大雨や大雪でどれだけの損害が出ているか 考えれば明らかだと思いますが。
それはともかく ドゥ・ムールの蔵は空っぽの樽だらけでした。
醸造は人生で何十回しかできませんからね。
造りたくても造れないって辛いことだと思います。
そんな空樽だらけのカーヴを歩きながらたまたま " この樽は何? " と尋ねると
" あぁ それはヴィオニエ。 "
えっ? なんでヴィオニエなんてあるの???
ビックリしましたね。
ドゥ・ムールはシャブリ地区の生産者。
それなのに南仏で栽培されているヴィオニエがあるって大ニュースです。
収穫の激減が目に見えていたので南仏の友人に葡萄を少し分けてもらって醸したとのこと。
マジか!
飲みたい…
そうしたら1次発酵が終わったばかりのヴィオニエを樽からピペットで取って試飲させてくれました。
こんな上品なヴィオニエになるんだ ドゥ・ムールが造ると。
そう 不思議なことにドゥ・ムールらしさが満載なんです 南仏の葡萄なのに。
リリースされたら買えるだけ買ってやるぞ!と決意しましたよ。
それをずっと倉庫で寝かせていました。
通常ヴィオニエは熟成させると華やかさを失うのですがこれはそんなことない。
透明感とエレガンスはそのままに よりきめ細やかな一体感が出ています。
こんなヴィオニエ 絶対に他にない。
しかも このヴィンテージしか造っていない。
奇跡ともいえるようなワインです。
案の定 感染者激増。
生きている限り リスクゼロはどこにもない。
でも明らかにハイリスクなところは分かるはずです。
手洗いうがいの徹底。
換気は超強力。
席数も制限してるし4名様までしか受け入れない。
それにもともと衛生意識は高い。
美味しいものでお腹を満たすことは今や自宅でもできる時代。
でもこんな時だからこそニュイ・ブランシュをやってる意義があるのかなと思います。
美味しいだけでもお腹を膨らますだけでもない お家では出会えない悦びを提供したくて今夜もノー3密で営業です。
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