最高の贅沢
ここ10年で 料理はおまかせコースのみ という飲食店が格段に増えたと思います。
以前からあった会席料理に加えお鮨や焼き鳥。
さらにはお蕎麦屋さんまで。
日本固有のジャンル以外においてもフランス料理やイタリア料理 スペイン料理のレストランでも圧倒的におまかせコースのみが増えた。
まぁ そういう店は間違いなく イノヴェーティヴ な料理のお店ですが。
そしてさらには 飲み物はペアリング というお店も。
料理のおまかせにも少なからず同じ理由はあると思いますが ペアリング押し は明らかにお店の都合が理由だと思うんですけどねぇ。
在庫を抱えずに済む ロスを減らせる さらには能力の足りていないスタッフでも丸暗記させれば何とかなる とか。
そして そういう店の方がラク という意見もあったりします。
いちいち決めなくていいから と。
料理に関しては確かに来る日も来る日も会食の連続という生活を余儀なくされているとしたら そう思うのも分かります。
好きで食事に来てるわけじゃないよ ってことなら料理を決めるのは面倒でしょう。
日々 素晴らしい食事に囲まれていても必ずしも幸せというわけではない ということでしょう。
個人的には料理はできる限りアラカルトがいい。
食材の好き嫌いが多い ということもあります。
もちろん 子供じゃないんで出てきたら食べられます。
でも 限られた人生でそれなりのお金を払って食事をするなら可能な限り好きなものを食べたいと思うのです。
それに何を食べようか メニューを見ながら考えるのって実に幸せな時間だと思う。
おまかせで美味しいものが 自動的に提供される より自分の好きなものを その日食べたい気分のものを 食べたいだけ食べらるってこの上ない贅沢だと思いませんか?
そういう考えのもとニュイ・ブランシュではアラカルトのみでイタリア料理を提供しています。
面倒臭がらずメニューに目を通していただきたい。
まともな飲食店の人間なら オーダーが上手なお客さんにはみな一目置くものです。
知らない食材や分からない調理法があるならぜひ聞いてください。
次第に誰もがスマートな注文ができるようになりますから。
今夜のおまけ画像
ラエルト・フレールの2014年 レ・グランドゥ・クレイエール ブラン・ドゥ・ブラン エクストラ・ブリュット
僕はワインでも日本酒でも料理と合わせるためだけに存在しているとは思っていません。
料理と料理の合間にも当然おしゃべりをしながらお酒を口に運ぶ。
だから料理と合わせるとどーのこーのってなお酒が飲みたいわけじゃない。
極端に変わった個性というか 産地由来でもブドウ品種由来でもないSO2使わない醸造由来の個性に支配されたワインなんて飲みたくない。
当たり前に美味しいワインが飲みたい。
料理もお酒も 単体で美味しい が大前提なハズ。
冴えないもの同士が交わっても そこで得られる相乗効果なんてないに等しい。
だから料理の美味しい店しか行きたくないし さらにその中でも種類の豊富さとかジャンル云々ではなく美味しく楽しめるお酒を用意している店が好き。
どんな料理が出てこようが高みに上ったオーレリアン・ラエルトのこのレ・グランドゥ・クレイエールを1本飲み続けてる方がペアリングであれこれ飲むよりはるかに幸せだと思う。
皿が変わればまたワインの違う表情が見られるし 料理がなくても深くしみ込む味わいに心奪われます。
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