異物なんて怖くない?

本日納品されたワイン。

エティケットに傷がつかないようにと思われる透明のフィルムが巻いてありました。

ボトル丸ごとではなくラベルの部分だけなのですが なかなかボトルから剝がせない。

もちろんカッターナイフやハサミを使えば簡単なのでしょうが そもそも巻くなよと思っちゃう。

 

この造り手は1990年代からずっと使っていて たぶんこの2017年ヴィンテージからこういうプラゴミを増やすという愚行に及んだと思われます。

2015年ヴィンテージはこんなことなかった。

ただ2016年ヴィンテージは輸入されていないっぽいので 飛んで2017年ヴィンテージを使っているので正確なところは分かりませんが。

 

日本人はラベルが綺麗じゃないと気が済まない人が多いですからね。

ワインなんて飲んでナンボなわけで大切なことは中身。

そしてコンディションだと思うのですが ラベル不良は売りづらい 正規価格では売れないという現実がいまだにあるようです。

確かにお子さんの生まれ年のD.R.C.とかなら綺麗なラベルでって思う気持ちも分かりますが...

 

あとは異物の混入ってやつですね。

その昔は外観から澱が視認できるワインは売れなかったそうです。

または購入後のクレーム対象。

あのジャン=フランソワ・コシュ=デュリですら。

 

澱なんて葡萄潰してるんだから そりゃ入ってても不思議じゃないんですが まぁ当時の日本人の感覚からすると 不衛生 ってことだったんでしょうか。

 

ただ澱に関してはここ20年で劇的に感覚が変わりましたね。

ナチュラルワインの普及のおかげとも言えるのかな これは。

それでも 虫入り となると余程の自然派至上主義者じゃないと厳しい。

虫もね 飛んできて発酵槽とかに入っちゃうことあるんですよね。

特に近年のように気候変動の影響で収穫時期が早まると外気温がまだ下がってないから虫もうじゃうじゃ飛んでたりする。

なのでワイナリー側の管理の問題も大きいわけです。

扉とか開けっ放しで醸造してたらそりゃ香りに誘われやって来る。

それだと温度管理的にも問題ありって思う造り手もいるけど 何もしないことがナチュラル と勘違いした自然派生産者もいますしね。

澱ごと瓶詰めするのはいいけど 虫はその気になればかなり取り除けると思うんですが。

まぁ最近は虫入りも減ったのかな。

 

で なんでこんなこと書いてるかというとハバネロ先生の2回目のモデルナ。

調べてみたら異物混入で使用中止となった三つのロットの一つだったんです。

 

臭いものにも蓋をせず 不都合なことでも真実を速やかに公表する真に民主的な国だったらこんなことにはならなかったんでしょうけど。

 

ざまぁみろ と思う方もいるとは思いますが ま 幸い現状 特に問題はないですし 70歳ぐらいになって過去を振り返った時 そういやぁオレあの時 異物混入使用中止ロット打たれたよ なんて思い出せて笑い話になったらいいなと思っています。

その前に死んでるか 生きててもアル中ハイマーで覚えてないかな?

 

 

今日のおまけ画像

ルーシー・マルゴーの2015年 ヴィレッジ・オブ・ティアーズ ピノ・ノワール

えっ? まさかのオーストラリア?? って思いますよね。

ほぼ飲まないけど断固飲まないわけじゃないですよ。

日本ワインだって

 

で 数年前には凄く話題になってましたね。

一度飲んでみるかと思うも抱き合わせで白だなんだと一緒に買わされちょっとムカつきましたね笑

 

ここは澱も凄いけどそれ以上に結晶化した酒石酸の塊がハンパないですね。

90年代の日本ならギャーギャー言う人いたんだろうなぁ。

 

美味しいし よくできたナチュラルなピノ・ノワールですが繰り返し飲みたいワインではなかった。

これが美味しいという人がいるのは分かるけどハバネロが飲みたいワインとは違う。

なんというか 影がない。

怪しさもない。

ミステリアスな魅力がないというか。

 

ってことでいまだ残ってます。

La Nuit Blanche

2008年6月 東京・銀座にオープンした小さなワインバーです。 新世代のカリスマ生産者のレアワインから大御所の古酒まで ワインに詳しくない方も マニアックなワイン好きな方も満足いただけるよう 自然派だからとか 自然派じゃないとか そんなことは度外視し 旨いワインかどうか 飲んで幸せになれるかどうかということを大切にしています。 旬の食材を活かしたイタリア料理(アラカル)とともに深夜まで楽しめます。

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