こちらこそありがとう。
あと何年かでこの仕事をして30年。
他の仕事をしたことがないので気が付けばそれなりの年数になっています。
もちろん 歳をとった ということですが 仕入れるワインを自分で決められるようになってから20年ちょいというところです。
それだけの年数がありながら断固お付き合いしたくない業者さんがありました。
結構 営業の電話がかかってくる。
可及的速やかに取引する意思がないことを告げて電話を切る。
そんなことが数えきれない程ありました。
なんというか ワインに愛情を感じないしノルマのために営業してる って人ばっかりなんですよね。
そんなところに元銀座のフランス料理店のソムリエだったS谷が転職。
諸般の事情で。
インポーターに転職するのはいいけど よりにもよってなんでそこなんだと思いましたし 彼とは親しいけどた ぶん買うことはないよ と正直に伝えました。
まぁでも (抜栓したワインを保冷バッグに入れいろんな飲食店を回る営業)持ち回りで銀座に来た際はニュイ・ブランシュにも寄ってくれて 試飲させてくれて容赦ない感想を受け止めてくれてました。
先週だったかな?
久しぶりに来てくれて正直 フツーのワインだなと思ったんですが ジュースみたいで退屈なワインばかりでそんなフツーのワインすらなかなか見つからないのが今のブルゴーニュ。
ちょっと買っとくかと なりました。
試飲させてもらった中の一つを12本買おうと連絡したんですが これまで取引ゼロってこともあり その前にちょろっと 1本でもいいから買って取引実績を作って欲しいとのことで じゃぁ在庫リスト送ってよとなったんです。
どれどれと添付ファイルを開いたんですが リスト最上段が 品位はないけど金ならうなるほどある という方々が飲まれるらしい サロンパス という液体に使われるイニシャルにしてもバレバレな Oパス・ワン。
買うわけないだろ オレが👊
なんて思いつつ早くブルゴーニュになれよとエクセルを下へ下へ。
そうしたらブルゴーニュのゾーンに突入したんですが アペラスィオンで揃えたのか? 生産者で揃えたのか?? よー分からないリスト。
それでも一通り目を通し混載6本の候補を絞って一度 返信。
見難いいリストだね と。
それから注文書をこしらえて送信しようとしてたら 至急 直します とすぐ返信が。
いいよ。もう決めたから と返信して注文書を添付して送ろうとしたらなぜか添付できず原因究明に約10分でしょうか。
そうこうしてるうちに修正したリストが届きました。
なんか悪いね。手間かけて。
と添付ファイルとともに送信したんですが
お客様目線になれていませんでした。気付く機会をありがとうございました。
なんて返ってくるわけです。
さすが名店でしっかりと仕事してた人間です。
きみはホントえらいな。オレの方こそ身につまされるよ と返信しました。
ホントこちらこそ大切なことに改めて気づかせてもらえて感謝です。
当たり前のことなんだけど 常に意識するって簡単じゃないですよね。
こうして時々グサッと心に刺さることで背筋が伸びる思いになる。
ハバネロのような小人はその繰り返しです。
今夜のおまけ画像
イヴ・ボワイエ=マルトゥノの2018年 ピュリニー・モンラッシェ レ・ルショー
懐かしいなぁ。
違うインポーターが入れていた90年代のヴィンテージでは非常にお世話になりましたよ この造り手は。
さすがにちょっとだけエティケットは変わったけど ワインは変わらず素晴らしい。
恩人のS谷から仕入れたワインの一つです。
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