だからワインはやめられない!

1950年代のヴィンテージまでは 幾度もとんでもないワインだ! と思わされた伝説の造り手 クレール=ダユですが 60年代後半以降のヴィンテージにおいては正直そこまでの興奮を覚えるようなワインには出会えませんでした。

 

たまたま運がなかったのか?

ワインのコンディションが冴えなかったのか⁇

それとも自分のコンディションに問題があってそう感じたのか???

はたまた造り手自体のレベルが下がっていたのか????

 

確かめるにも最早 真っ当な保管状態の本物のクレール=ダユを手に入れることは不可能でしょう。

偽物なら出回っているでしょうが。

それに一部の畑を相続し後に畑も増やした末裔 ブリューノ・クレールのスタイルとは全然違うし。

 

ただ 同じく一部の畑を相続したお嬢さんの嫁ぎ先で その後1980年代前半からワインの生産と元詰めを始めたドメーヌ・バールのワインでは時に感動的なものに出会うことができました。

ま 安定感に欠ける造り手だと思うんですが 1985年とかは本当に素晴らしかった。

 

が バールは一時 全くと言っていい程見かけなりました。

それがシャンベルタン=クロ・ドゥ・ベーズやボンヌ・マールといった珠玉の畑を売っぱらいワイン生産をやめたからではなかったということを彼らの2000年代以降のヴィンテージの存在を知り理解しました。

自家詰めを減らしてネゴシアンにじゃんじゃん売ってたんですかね その頃は?

 

とにかく 失礼を承知で言わせてもらうと 世に再登場したバールのエティケットのセンスのなさは驚愕もんです。

なんであんなラベルに変えちゃったんだろう?

 

なんとなくかつてのクレール=ダユのエティケットにも似た昔のエティケット。

この1992年のボンヌ・マールは偶然の大当たりかもしれませんがビックリするほど官能的なブルゴーニュでした。

 

もちろんパラダイスの可能性が高いと判断してこのヴィンテージを選んでいるわけですが これまた失礼ながら バールだけにこのデキは奇跡なのかもしれません。

それでもこういうワインに出会うと本当に幸せになれます。

この香り この果実味 この舌触り この余韻が心も人生も豊かにしてくれます。

 

これだからワインはやめられない!

 

La Nuit Blanche

2008年6月 東京・銀座にオープンした小さなワインバーです。 新世代のカリスマ生産者のレアワインから大御所の古酒まで ワインに詳しくない方も マニアックなワイン好きな方も満足いただけるよう 自然派だからとか 自然派じゃないとか そんなことは度外視し 旨いワインかどうか 飲んで幸せになれるかどうかということを大切にしています。 旬の食材を活かしたイタリア料理(アラカル)とともに深夜まで楽しめます。

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