じっくり飲んで初めて価値が分かるワインもあります。
今夜はおまけじゃなくて いきなり画像です。
たぶんアップする際に画質が落ちてしまっていますが 画像を拡大するとジェローム・プレヴォのエティケットには LC09 とあるのが見えるかもしれません。
すなわち 2009年ということです。
隣りのユリス・コランのレ・ピエリエールも2009年です。
こちらは裏面画像を撮っていませんので みなさまは確認できませんが 2009年です。
なんでこの写真かといえば ジェローム・プレヴォとユリス・コランを同じヴィンテージで飲み比べたいというリクエストがO田さんからあったからです。
先週末 倉庫から出しました。
こう書くとよく次のようなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。
" グラス売りするんですか? "
これに対し 失敗しない外科医 D門未知子さんの言葉を借りれば
" いたしません! "
となります。
だって飲むならボトルである程度の量を飲まなきゃ 何も分かりませんよ この種のワインは。
グラスで一杯じゃ ただ 有名銘柄を飲んだという事実がある種の征服欲を満たすだけ。
でもそんなの 90年代後半のワインの飲み方なんですよねぇ ハバネロ先生の感覚では。
グラスでムートンだとかラトゥ~ル~(←バブルへGo! での阿部寛風)やD.R.C.が飲めるとか。
でも 実際は一杯ではとても分からないのが真の価値を有するワイン。
飲むならボトルでなければ本当の意味がない。
最初の一杯から最後の一滴まで いろいろな表情があるわけですし。
だけどワイン後進国だった我がジャポンはそういう飲み方が当時は流行ったわけです。
まずは有名銘柄 押さえてナンボ的な。
それ故 ワインバーの価値はいかにグラスワインでマニア垂涎のワインを出すかどうかで決まる 的な考えの人も多く見られましたよ。
そんな時代にそんなやり方でワインを売ってましたよ このハバネロ先生。(ちょっと恥ずかしい過去のような気も)
だからこそ 今となっては時代遅れ感を禁じ得ない。
ボルドーやブルゴーニュ そしてシャンパーニュの大手メゾンだけがワインだと思われていたあの頃とは比べ物にならない程に様々な個性を持ったワインが輸入されています。
当時は見向きもされなかったエリアにも実はカリスマ生産者がいて そういうワインも今なら飲めるのです。
(それをマニアック~と言うのはやめましょう!)
そんな恵まれた時代に いまだに有名銘柄を飲んだという事実だけでいいのですか?
なんというか その事実で空欄を塗りつぶして全部に色を塗ってるだけ。
正直 そう思うんです。
だからロマネ・コンティにしても絶対にグラス売りなんてしないし お店も小さいんでワイン会もやらないし 4名様までしか受け入れない。
ロマネ・コンティこそ おもいっきり贅沢に飲んだ方が絶対にいいですよ!
尋常じゃない価格ですが一杯だけではそれこそ その価格の価値は感じられないと思います。
それじゃぁ 逆に高くつくというか。
一度飲んでみたいという気持ちは分かりますし いい経験になることもあるとは思います。
ただ 話題のワインや有名銘柄はワイン好きを自認するもの必ず飲まなきゃいけない ってわけじゃない。
グラスワインで十分楽しめるものもあるし それもワインの楽しみ方の一つだけど そのボトルと向き合いじっくり飲んで初めて感じられるものや初めて分かる世界もあります。
むしろジェローム・プレヴォなんて何度も何度も飲んで初めて心が揺さぶられるワインかもしれませんけどねぇ。
あのシャンパーニュ女子だってそうでしたし。
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