経済で負けてワインでも?
米国人に早口でまくし立てられたりって嫌だし そもそも英語できないし 日本人または日本語が上手なお客様とヘタクソでもフランス語で対応すると喜んでくださるフランス人だけでウチはやっていきます的なドメドメなニュイ・ブランシュですら アジアからのワイン好きなお客様が僅かながら増えた気がします。
香港はもとより 台湾やタイ シンガポール 中国(のいろいろなところ)からのお客様が。
わざわざ海外からワインを飲みにやって来るだけにそれらの国の方々はワインに対する興味を非常に強く持っていらっしゃると感じますし またマナーもいい率が高い。
勿論 非常識な方には国籍問わず塩対応ですが。
例えば中国の方というと みなさまは爆が付くお金の使い方をする民を想像されるかもしれませんが決してそういうわけではないですよ。
確かに求めるワインはブルゴーニュというパターンばかりですが ボトルで2万円くらい といった予算の方がほとんどな気がします。
(それでも高価なわけですが 爆民とは違う)
そんなことを言ってもニュイ・ブランシュにいらっしゃるアジアの方はとても少数です。
でも とても感心させられます。
インポーターなり酒屋さんが品質を考えてワインを扱うかクールの料金をケチるか次第とはいえ 全国津々浦々クール便で輸送できる日本とは違い 彼らの国では日本ほどコンディションの良いワインはまず飲めない ということを自覚されてます。
そして 日本には自分たちの国よりも遥かにいいワインが輸入されているということも。
つまりアジアにおいては日本がワイン先進国だと思って来ているのです。
なのにそのワイン先進国ではいまだに汚染されたナチュラルワインを嬉々として消費する人で溢れ返っています。
彼らは言います。
日本で飲むナチュラルワインは好きじゃない と。
それにも関わらずニュイ・ブランシュのカウンターに飾られたクレール・ノーダンのサイン入りのボトルを見ると この人のワインは好き だといいます。
自然派ワインなら汚染されてようがオールオッケーな盲目的な飲み手が跋扈する我が国と違い彼らはナチュラルワインの中でしっかりと線引きをしています。
彼らもナチュラルなワインが好きなのです。
でも汚染されたものにはちゃんとダメ出しをする。
このままでは近い将来 日本は駄自然派ワインの掃き溜めと化すのでは。
そう本気で危惧しています。
フランス国内でもほとんど支持されていなかったナチュラルワインが徐々に世界中で支持されるようになるまでの間 彼らを支えたのは日本の消費者の力が大きいと言えるのは間違いないと思います。
でも なんでもかんでも自然派というだけで受け入れた寛大さが逆に仇となった。
どの地域でどのブドウ品種を使って造ったかも分からないようなワインばかりが増えました。
それどころか 致命的な醸造的欠陥を有するワインが増えました。
世界の多くはそういうものではない綺麗なナチュラルワインを望む時代なのに いまだ日本だけは自然派ワインというだけで諸手を挙げて喜んでる。
職人的生産者の真に価値のあるワインは徐々に日本以外に流れていってしまいますね このままじゃ。
インポーターもこの現実に気付いて欲しい。
ハロウィンでバカ盛り上がする輩のようにワッショイ大好きな自然派クレイジーどもにバンバン売れてるからって 本当にそのワインで その造り手でいいの?
売ってるやつらももっといいワイン飲んでみろ。
仕事でワイン売ってるなら自然派ワインだけじゃなく王道の高級ワインも自腹で経験してみろ。
なんて思いがますます強くなってます。
今夜のおまけ画像
心から素晴らしい自然派ワインだと思います。
ブドウや土壌由来でない汚染された香りや酸味がナチュラルワインの特徴だと勘違いしている愚かな輩にこそ飲んで欲しい気もしますが そこまで心が広くない。
そんな奴にはもったいな過ぎる。
(改心したらいいけどね)
本当に美味しいワインを飲みたい人に飲んで欲しい クロ・デュ・テュエ・ブフの2005年 シュベルニー ルイヨンです。
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