熟成したブルゴーニュを堪能。
風が強いですね。
おかげで気温以上に寒く感じます。
営業まで寒くなっちゃうのは勘弁です。
実際 ここ2週間近く 淡々とゆるりと営業しています。
いつもそんもんなんだろ! とおっしゃる方もいるかもしれませんが…
こんな状況でも誰かしらは来てくださることに感謝です。
そんなわけで 今のご時世だからこそ 美味しいワインがじっくりと楽しめますよ。
昨夜はこちら。
モンジャ―ル=ミュニュレの1979年 クロ・ドゥ・ヴージョ
ハバネロ先生が若かりし頃 つまり90年代の後半にこの造り手の80年代後半のヴィンテージから96年まで飲んで 超有名生産者の割に全然 美味しくねーな という印象を抱きました。
こんなの " 名前負け " してる人しか美味しいって言わないんじゃない? 正直そう思いました。
タンニンまで絞り出したような濃い果実味の抽出に強く焼いた苦い新樽のニュアンス...
どーしようもない造り手だと。
ただ 70年代とか60年代のワインは官能的なものも多くまだ経験値が不足していた自分は 熟成すれば変わるのかな? とも思いましたが 今となれば そんなことはないと言えます。
多くの造り手が濃い抽出に走り出した80年代後半からは大概のワインが評価のわりに冴えない。
大人気のルミエだって間違いなく85年以前が絶頂期。
(たぶんルミエがあの頃のワインを超えることはないでしょう。)
当時働いていたヴァンヴィーではソンティエやレ・オー・ドワを容赦なく料理酒にしてましたが 仮にロベール・グロフィエのように甘みを感じる濃い果実味ならともかく 単なる抽出感しかないモンジャは これぽっちも心動かされずでしたよ。
まぁでも1997年からはいち早く淡く華やかなスタイルに変わりましたよね。
70年代までのワインが表現していた 深み はないけど鬼のように価格が高騰したブルゴーニュにあっては良心的ともいえる価格でほどほどに若い段階でブルゴーニュのピノ・ノワールらしいチャーミングな姿が楽しめる。
それはそれで評価されていいと思ってます。
畑が増えに増え もはやヴォーヌ・ロマネ村の生産者って感じはしませんが この造り手の暗黒時代は1996年で終わったかなと。
さて1979年です。
空き瓶画像で申し訳ないのですが 液面はざっくりコルク下20㎜くらいだった。
それでも色合いからは健全性を感じました。
コルクもしっかりしていてスクリューを差し込んだ段階で こりゃきっといいぞ と思いましたが案の定。
少し湿った茸っぽい香りも出ていましたが甘く華やかで深い香り。
しかも上品。
いつまででも嗅いでいたくなっちゃう いい熟成をしたブルゴーニュが放つ魅惑的な香り。
淡いけど静かにそして綺麗に広がる果実味は活き活きとして舌全体を優しく包み込む。
幸福を感じるワインでしたね。
最後までヘタることもなく美しい表情で魅了してくれました。
新型コロナ禍の今 ニュイ・ブランシュで今夜は何が飲めるのか???
0コメント