流行に敏感ではないので。
情報通のK藤さんから ボジョレーの帝王のところが今年はオレンジ・ヌーヴォーもこしらえるという情報を教えていただきました。
ボジョレー・ヌーヴォーという呼称を得るには赤かロゼでなければならないので テーブル・ワイン的なカテゴリーでリリースするってことなのでしょうか?
ま 飲むことはないでしょうね。
ヤワな身体のハバネロ先生が飲んだら 二日酔い間違いなし! な化学薬品まみれな栽培&醸造プロセスだと思うし どうせ消耗品の肝臓を酷使させるなら美味しいワインでじゃないとね。
まぁ それにしてもオレンジワイン 流行ってますね。
白ワインを造る葡萄で赤ワインのように果皮や種も一緒に醸造したワインのことです。
できあがるワインは白ワインのそれとは違いオレンジっぽい色となります。
比較的淡い色合いから かなり茶色ってこともあるんですが オレンジワイン という呼び名が業界的には定着して 白 ロゼ 赤 に新しくオレンジというカテゴリーも加えるのが世の趨勢です。
要するに大昔のワインの造り方なんですけどね。
それがずっと伝統として残ってる地域も僅かに存在しているけど 多くのエリアでは白ワインは赤ワインと違って先に葡萄をプレスして果皮と種を取り除き果汁だけで発酵させた方がいいよね ってことに人類が気づき現代にいたっているわけです。
なのに流行だからと世界中でいろんな生産者がオレンジワインを試みるようになっています。
多くは自然派生産者ですが帝王のようにソロバン弾いて取り組む大手もいる。
ファッションでもそうですが 単なる流行にいいものは まずない。
正直 なんでわざわざこんなワイン造っちゃったんだろう? ってオレンジワインばっかりです。
伝統をずっと守ってきたエリアで造られているものはそれは文化だしいいとは思うんですけどねぇ。
強い個性を持ったワインができる醸造法。
猫も杓子もマセラスィオンして白ワインを醸せば つまり果皮と種と一緒に醸造すればその土地ならではの発展を遂げてきたブドウ品種の個性やその土地ならではテロワールが醸造的特徴に覆い隠されちゃう。
栽培も醸造もコントロールして金太郎飴ワインをこしらえるよりはマシだけど やってることは近いと思う。
盲目的に醸すのであれば。
ま それ以前に個人的にはグー・ドゥ・スリでダメってものも多い。
これは多くの駄自然派ワインと同じ。
致命的な欠陥であるグー・ドゥ・スリだけど 意外と気づかない人がプロでも多いようです。
でも 一般の人でも感じちゃって自然派ワインを飲むと美味しいこともあるけど全く受け入れられないことが多々あるって人がいくらでもいる。
リスクのある醸造にトライするには技量も経験もセンスもない人があまりに多い。
しっかり経験積んでから挑んで欲しいですね。
そんなオレンジワインですがかつて熟成させたムスターのエアーデには感動しました。
さすがムスター。
やっぱり誰にでもできる醸造法じゃない。
エアーデだってヴィンテージによっては難しいし。
で ルイ・モラーの2017年 レトゥローンジュです。
Étrange (エトゥローンジュ:風変わりな) とOrange (オローンジュ:オレンジ) をかけてる んだと思いますが これも数少ない こういうオレンジワインならアリだなぁ と思えるワイン。
ブドウ品種がゲヴュルツトラミネールってのもマッチしてると思います。
そんなわけで いいなぁと思えるものになかなか出会えない現状ではニュイ・ブランシュには極僅かにしかオレンジワインはございません。
エアーデはまだ売る気ないし。
どんなに流行っていても心から美味しいって思えないなら売れないですからね。
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