厄介だからこそしっかりと理解したいです。

再感染 やっぱりするんですね Covid-19。

ホント厄介なウイルスです。

とはいえ 日本でいえばお餅をノドに詰まらせて亡くなるのと現状たいして変わらない死者数。

お餅なんてぶっちゃけほとんどが正月でしょ。

Covid-19 はもう半年ほど日本で 猛威を振るって この死者数。

 

さらに厄介なのは 陽性者=感染者ではない という事実をしっかりとマスコミが伝えないこと。

というか PCR陽性者数を感染者数ってしてますからね。

 

侮っちゃいけないウイルスだけど ここまでビビリ過ぎてていいのだろうか?

そう思わずにはいられない。

大人数での宴会とか論外だけど2~3人で飲むのなんて問題ないと思いますけどね。

まぁ どういう店で飲むかは重要ですが。

 

 

今夜のおまけ画像

ピエール・デュブルィユ=フォンテーヌの1989年 コルトン・ブレッサンド グラン・クリュ

アロース・コルトン という名称は村名ワイン または 1級ワイン に与えられるものですが いきなりコルトンから始まるワインは白にしても赤にしても特級ワインしか存在しません。

このコルトン・ブレッサンドのようにコルトンの後に区画名が付いたとしても コルトンから始まれば必ず特級です。

 

コルトンという特級ワインはラドワ アロース・コルトン ペルナン・ヴェルジュレスという3つの村にまたがるブルゴーニュとしては非常に急斜面の丘で造られます。

大きな丸い丘の東側斜面から北西斜面までぐるっと畑が連なっています。

同じ丘だけど場所によって日当たりも土壌構成も違う巨大な特級畑なのです。

 

厄介です コルトンは。

ブルゴーニュにおいて特級ワインは本来 他の畑の葡萄と混ぜて造ることは許されていない。

仮に特級畑同士でもブレンドしたら特級は名乗れないハズなのですが コルトンと名の付く特級畑は150ヘクタールを超え非常に広大ということもあり 特級コルトンの他の畑の葡萄と混ぜちゃってもコルトンという特級ワインとなるという 例外が許されるているのです。

例えば コルトン・ブレッサンドとコルトン・クロ・デュ・ロワの二つの特級畑の葡萄でワインを造れば それぞれの区画名は表示できないけど単なるコルトンという特級ワインでリリースできるわけです。

 

これだけならまだしも さらに厄介で複雑なのがコルトンです。

赤の特級を造れる畑はブレッサンドやクロ・デュ・ロワを筆頭に全部で25区画。

斜面の東側をメインにそこから南西にかけて区画が広がっています。

逆に白の特級となるコルトン・シャルルマーニュの区画は斜面の南西から北西に分布。

なんですが 赤の25区画の内 バス・ムロットゥ オート・ムロットゥ  ル・コルトン ルナルド ランゲット プージョ の6つの畑は白を造るといずれもコルトン・シャルルマーニュとなってしまうのです。

別の言い方をすればコルトン・シャルルマーニュを造っちゃってもいい。

シャネルを着たマダムのドメーヌもコルトン・ルナルドに小さな区画を有し 超~高価な赤ワインを造っている。

ドメーヌ・デ・エリティエ・ルイ・ジャドのコルトン・プージェも有名な赤。

なのに白を造ると名前が変わってコルトン・シャルルマーニュになってしまうという摩訶不思議な区画があるのです。

シャルルマーニュの区画は丘の西側寄りに存在するのに 南側や東側斜面の それも赤で有名な畑も白を造ればコルトン・シャルルマーニュになっちゃうワイン法…厄介過ぎます。

 

ただ ルナルドでコルトン・シャルルマーニュになるのは斜面上部のみ。

ルナルドの斜面下部ではコルトン・シャルルマーニュは造れない。

そう 赤の区画なのにコルトン・シャルルマーニュにもなっちゃう畑はいずれも斜面上部にある区画です。

標高が葡萄に与える影響…それがこの厄介なワイン法を理解する上での一つのヒントなんでしょうね。

 

まぁこれはあくまでルール上可能だということ。

ルナルドの区画で造られたシャルルマーニュなんて実在するのか???

あるのかもしれないし 思い出せないだけかもしれないけど ハバネロの頭には今 浮かばない。

 

これら6区画から造られたコルトン・シャルルマーニュというと ランゲットの区画のシャルドネから成るティボー・リジェ=ベレールのコルトン・シャルルマーニュくらいでしょうか。

たぶん他にも僅かにあると思いますが。 

 

でもです。

まだまだ厄介なことがあるのがコルトンです。

これで終わりじゃない。

 

このコルトンという丘からは赤と白が生産されているわけですが 白が100%コルトン・シャルルマーニュといういわけではないのです。

この丘ではシャルルマーニュの区画からは白ワインしか造ることが許されておらず それらはコルトン・シャルルマーニュになる。

でも25の赤ワインの区画の内 6つの区画で白ワインを造れば それらもその区画名を変えてコルトン・シャルルマーニュになる。

これは前述のとおり。

が 残りの19の区画で白ワインを造るとコルトンの白という特級ワインになるのです。

これも滅多にないのですが ブログでも時折登場していますがシャンドン・ドゥ・ブリアーユがブレッサンドを主体にコルトンの白を昔から造っています。

 

やたらとレアケースが多いコルトン。

それを認る政令。

厄介です。

ん? むしろ楽しいのか?? この例外的アペラスィオンは。

 

そしてこれまた例外。

なんとコルトンの白やコルトン・シャルルマーニュはシャルドネを主体とし10%までのピノ・ブランをブレンドしてもいいのです。

確かにブルゴーニュの白品種はシャルドネとアリゴテだけじゃない。

村名ワインや1級ワインではピノ・ブランをブレンドしてもいいしピノ・ブラン100%でワインを造ってもいいけど 特級としては例外です。

たとえば 極めてレアとはいえミュズィニの白はシャルドネしか認められていない。

ル・モンラッシェを筆頭としたモンラッシェ系の特級 そしてシャブリの特級もまた然り。

ブルゴーニュの白のグラン・クリュで唯一 ピノ・ブランをブレンドできるのがコルトン・シャルルマーニュでありコルトン・ブランです。

実際 まれにピノ・ブランをブレンドしてる造り手がある。

 

赤のコルトンに関してはピノ・ノワールが主体なんだけど 区画内に合計で15%までシャルドネ ピノ・ブラン そしてピノ・グリが植わっていてもいいという規定。

フランス語力が低いので解釈を間違っているかもしれませんが 赤に関してはブレンドではなく作付けで15%までってことみたい。

コート・ドールの赤は特級・村名問わずだいたいこの規定。

赤に関してはこの規定でほぼ間違いなし。

これに関しては厄介なコルトンもおとなしいもんです。

(この規定ではない畑がハバネロが知る限りコート・ドールに5つあるけど コルトンではないのでそれはまたの機会に)

 

それにこれはあくまでルール上って話で積極的に赤ワインにシャルドネを混ぜようって人はいないと思いますけどね。

まぁ ピノ・ノワールが突然変異しやすいんでピノ・グリやピノ・ブランに変わっちゃった葡萄樹が畑にいくらかあればそれらは一緒に収穫して一緒にワインにしちゃうけど。

 

さて ピエール・デュブルィユ=フォンテーヌです。

この頃はまさに古典的ブルゴーニュを造っていましたね。

20年以上待って初めて魅力が解き放たれる。

すぐに結果が求められる現代ではこういう造りのワインはまず出会えないようになりましたね。

ニュイ・ブランシュでもついに最後の1本です。

 

グーグルマップもない。

車もない。

お金もない。

そんな頃にペルナン・ヴェルジュレス村の坂道を登って村の人に場所を聞きながら訪ねて行ったことを思い出しました。

もう23年以上前か。

La Nuit Blanche

2008年6月 東京・銀座にオープンした小さなワインバーです。 新世代のカリスマ生産者のレアワインから大御所の古酒まで ワインに詳しくない方も マニアックなワイン好きな方も満足いただけるよう 自然派だからとか 自然派じゃないとか そんなことは度外視し 旨いワインかどうか 飲んで幸せになれるかどうかということを大切にしています。 旬の食材を活かしたイタリア料理(アラカル)とともに深夜まで楽しめます。

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